久しぶりに二人で登校した。
本当に随分久しぶりだ
。いつ一緒に登校したか覚えてないくらい久しぶりだ。
篝は嬉しそうだった。
裏山コースに入る分岐点の所に智恵理が待っていた。
「おはよう」
「昨日はごめんね。もう大丈夫だから」
「そう、良かった」
と言ってニコッと笑った。
三人で登校するのは初めてだった。なんか照れくさい。
何か会話をすることもなく学校に向かった。
校門まえで紅愛(愛葵)と紗綾が待っていてくれた。
アクアのことを早く聞きたかったが我慢した。
「昨日はごめんね」
「大丈夫?」
「ぜんぜん平気」
「良かった。良かった」
紗綾のノー天気な振る舞いがなんとなく心地いい。
結局、昼休みまでアクアのことは聞けなかった。
「大きな災害は怒らなかったわ。小規模な地震があった程度よ」
「本当に?」
「うん」
ホッとした。
「ありがとう」
と言って、紅愛(愛葵)の手をぎゅっと握った。



つづく