みんなで自宅まで送ってくれた。
母親には前もって説明していたらしく驚くようなこともなかった。
篝は部屋までついてきた。
「大丈夫だよ」
「いいじゃない」
「何がいいの?」
「細かいこと言わないの」
分けがわからない。
無理やり、ベッドに寝かされた。
「大丈夫だよ」
「今日はダメ!」
「何がダメなの?」
「じっとしてて」
「ええええええええええええ」
「しょうがないでしょ」
と言いながら部屋から出て行った。
有難いと思った。みんなが心配してくれた。申し訳ない気持ちもあった。
しばらくして、篝がおかゆを持って上がってきた。
「ほら、ちゃんと食べて元気になってくれないと困るから」
「大丈夫だよ。ありがとう」
素直に言葉に出来た。
「心配しちゃったよ」
「ごめん」
その時、思い出してしまった。
篝が心配したってことは、アクアに超災害起こった可能性があるということだ。
紅愛に愛葵に連絡を取らないと。私のせいで災害が起こるなんて耐えられない。
「みんなにお礼の電話いれないと」
「そんなの、明日学校で言えば大丈夫だよ」
これ以上、篝に心配させるわけにはいかないので言うことを聞くことにした。
結局、夜遅くまで篝は傍に居てくれた。
そういえば、いつも居たような気がした。
記憶のどこかに篝が必ず居てくれた。
もしかして私が篝の傍に居たのではなく、
篝が私の傍に居てくれていたのかもしれない。そんな気になった。



つづく